スピリチュアルロード おんたけ王滝

王滝村の国有林・河川

木曽ヒノキ、旧神宮備林。天然大樹の森「瀬戸川国有林」

「大樹の森・瀬戸川国有林」は、阿寺山系の木曽ヒノキの天然の森林で、樹齢300年のヒノキをはじめ木曽五木の大樹が生い茂っています。瀬戸川渓谷沿いの、その美しい散策路はかつての瀬戸川森林鉄道の軌道跡にあり、その植生、林相は変化に富みコマドリやオオルリといった野鳥も数多く生息しています。
その長い風雪に耐えた瀬戸川ヒノキの美林は、木曽谷の厳しい自然風土に育まれ、江戸時代に尾張藩の厳重な保護政策を受け、明治時代には皇室の御料木として管理されてきました。これらは伊勢神宮の遷宮御造営用材を供給する神宮備林と合わせ、大切に保護・規制されてきたのです。さらに大樹の森には「瀬戸川ヒノキ等植物群落保護林」に指定された森林もあり、天然林の保存・研究を目的に保護されています。
この「瀬戸川国有林」は、林野庁が森林レクリエーションの場として、原生に近い豊かな森林を心ゆくまで探索できるよう定めたものです。王滝村を代表する森林として、歴史的・学術的に価値の高い美しい天然林の姿がここにあります。

清冽な渓流を辿り、原生の森を歩む「うぐい川渓谷」

王滝村の南西を流れるうぐい川の源流は小さな川や小俣川の支流を集めながら、氷ヶ瀬で王滝川と合流します。その流程は約13km、流域面積は54.3㎡におよび、流域には真弓峠、うぐい川国有林が広がっています。源流へは、氷ヶ瀬貯木場を起点に、うぐい川沿いに敷設されたかつての御嶽山森林鉄道跡を辿ります。
道程の途中からは、当時皇室財産として管理・保護されたうぐい川御料木(国有林)があり、川の瀬音や鳥のさえずり、森葉のざわめきとともに、木曽ヒノキの美林を心おきなく眺めることができます。さらに散策道脇に咲き競うエイレンソウ、オシダ、ツリフネソウ、カワラサツキなどの山野草を愛でたり、秋には彩り鮮やかな紅葉を目の当たりにすることができ、ここでしか体験できない渓谷トレッキングが堪能できます。

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